フールのサブブログ

PFCS 用のサブブログです。黒髪ロング成分はあまり含まれておりません。

調律 PFCS交流ss

以前の長田さんとの交流ssを改変したもの。
本家キャラが戦う貴重な戦闘シーンなので、本家に興味のあるかたは是非。


【注意】
※本家エア様をエアリスにリスペクトするために、絶対に勝てない上に絶望的な実力差があるとわかってキャラ把握のために特攻した一作になります。

※戦闘が主ではない世界観のキャラに無理矢理戦闘させている交流になります。『させたくないことを無理矢理させている』『もともと交流用の世界観ではない』ということを念頭に置いて、読んでください。

※上記を自分なりに理解した上で、数十記事を事前に入念に下調べをし、注意事項を最低限頭に叩き込んだ上で、話し合った上での交流となっています。くれぐれも真似しないようお願いします。

https://t.co/LsHxvkMHSU
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解剖鬼「そういえば、ノア教にいたときセレアは片っ端から強い奴に喧嘩を売っていたらしいな」

セレア「うむ、そうじゃが?」

解剖鬼「そのなかでも印象深い奴とかいるのか?」

セレア「まあ、どいつも個性的ではあったが……。あいつが特にヤバかったのお。━━あれは異界転送の魔法の研究をしている時じゃった。異界から魔物を召喚するように、異界にこの世界に存在する者を送り込めるか、という研究じゃ。結局頓挫したがのぉ」

解剖鬼「ほう」

セレア「そのとき、量産型エアリスのうち一機がテストとして異界に送り込まれたんじゃ。帰ってきたのは記憶媒体だけ。それも不完全なものじゃった。じゃがな、とてもおもしろい記録が残っていてのぉ……」








 エアリスは異界の海域に転送された。

 「ほう、わらわのいた世界に似ているようじゃのぉ。広い海、転々とする島々。そして人が住めそうな町……」

 突如目にも留まらぬ速さで通り過ぎる人影。轟音が耳を引き裂く。その後、遠くに見える街のあちこちが突如爆発し始めた。

 「なっ!何が起こったんじゃ?!」

 エアリスは一直線で爆発のあった方向に向かう。一瞬にして破壊された町の様子を見て驚く。規模こそ大きいものの、爆発の仕方が自分の作り出すミサイルとそっくりだった。

 「何者」

 無機質な顔つき、ロボットよりも正確で機械的な動きで、エアリスの方向を向く真っ白な肌の女性がそこにいた。白色のウェディングドレスのような衣装をまとっている。

 「エアリス……じゃ。……ん?ちょっとまて、お主……いったいどういうことじゃ?」

 何者か、と聞かれて反射的にエアリスは答えた。
 相手から恐ろしいほど強大な呪詛のようなエネルギーを感じる。膨大すぎる力はこの世界そのものに作用しているかのようだった。
 エアリスの全身の金属細胞が警告していた。目の前にいる存在には決して勝てない、戦ってはならない、と。
 ハサマ王にすら嬉々とした表情で挑んでいったエアリスが初めて明確な恐怖を感じた瞬間だった。

 「異物 存在しない物 この世界では無い物 管理不可 破壊」

 相手は両腕をスクリューカッターのような物に変え、すごい速度で回転させる。近くの木がベリベリと根本からはがれる吸引力と、砂状に霧散するほどの切れ味がある高速ミキサーである。

 「破壊?わらわを破壊だと?笑わせる」

 対してエアリスは両腕を刃のついたドリルに変えて突進する。木を何本も打ち抜きながら『敵』に真っ正面から突っ込んだ。

 ドリルは『敵』の頭部を確実に吹っ飛ばした。衝撃音と共に破裂したが、その破片はどこにも見当たらない。スクリューはいびつな形になり吸引力がなくなったが、瞬間的にその形は大型のガトリングガンのようなものに変わり、ほぼ間をおかず乱射し始めた。

 エアリスは胴体が消し飛ぶのも気にせず、腕を大剣に変える。飛行ユニットのみを再生させ、上半身だけで切りかかる。下半身の断片がまるで磁石に引かれる砂鉄のごとく尾びれを引いた。

 エアリスの真後ろで声がする。

 「天罰」

 チェーンソーで貫通した胴体のまま、エアリスの頭部を掴むエア。吹っ飛んだはずの顔は、徐々に分散した量子が集まり元に戻っていった。

 「ちっ……ここは一気に仕留めてやる!」

 エアリスは貫通した腕を紐状態にし、『敵』の胴体をぐるぐる巻きにした。さらに同時に前方から後方にかけてあられの混じったカマイタチを発生させる。最後に上体を下げ高速飛行に移り、『敵』を爆風にぶち当てた……筈だった。

 しかし、『敵』には当たっているはずの攻撃が完全に貫通しており、ノイズのようにたまに姿がぶれるだけで瞬き一つしていない。やがて、肉体をつかんでいたはずのエアリスの腕も、まるで宙を抱いたかのようにすり抜けてしまった。

 「Pallarel Facter "AIR"」

 ただ一言そうつぶやくと『敵』はもうエアリスのことを見ることもせず、遠くの町を眺めていた。

 「こっちを見て相手をしろ!わらわを無視するな!」

 言葉とは裏腹に肌が震えていた。液体金属の皮膚に波紋が広がる。
 エアリスの見たことのあるパラレルファクターと似たような性質であるが、遥かに上位の能力だった。クロノクリス型のパラレルファクターが旧石器時代のゴミくずのようと形容してもおかしくないほど、恐ろしく先進的な能力だった。

 「直視している」

 エアリスの鼓膜を模しているパーツに直接音が鳴る。エアリスの目を模しているパーツの前に目玉が形成される。そして、その姿は再び霧散して消えた。

 何度も攻撃を試みるがむなしく宙に散る。敵は粒子と化しているらしく、全ての攻撃は無力と化した。

 やがて、エアリスの視界にノイズが入り、暗転する。異界に居座るために必要な呪詛エネルギーが底を尽き、記憶媒体を残して体は蒸発してしまった。









解剖鬼「まさか、同系統の奴がいたとはな」

セレア「似てはいたが桁が違ったな。記憶媒体の情報が正しければ、もはやあれは神の領域じゃ。勝てる勝てない以前に勝負にならん。例を挙げるなら、運要素を排除して、赤子で獰猛な巨大ドラゴンに立ち向かうようなイメージじゃ」

解剖鬼「そんな奴等がいるような世界に産まれなくて本当によかった……」

セレア「わらわと同質の奴がいたから、もしかしたらお前みたいな奴もいるかもしれんなぁ」

解剖鬼「だとしたら、相変わらず人を解剖していそうだな。生きていれば、だが」

セレア「まあ、まず長生きせんじゃろうな。あんな化け物が町を平気で襲撃する世の中じゃし」

解剖鬼「とりあえず異世界なんて行くものじゃないな……」

セレア「ああ。人に土下座されても、二度とこんな無茶はせん」