フールのサブブログ

PFCS 用のサブブログです。黒髪ロング成分はあまり含まれておりません。

セレアのテロリスト鎮圧 ボツ設定集

thefool199485pf.hateblo.jp
thefool199485pf.hateblo.jp


○下書き


カルマポリスに仮面召喚師たちが再び来襲した。カルマポリス陸軍と空軍がそれに対抗。セレアは避難する民間人の護衛をする。

壮絶な戦いを経て一人ずつ仮面召喚師が倒されるなか、リーダーが現れる。

リーダーはラ・ゼロイド・マグスを召喚する。召喚師が全滅しない限り不死身に近いマグスに軍は苦戦

無事住民の避難を終えたセレアはマグスの撃退に向かう。

マグスは酸性のりんぷんを撒き散らしているため、ワイバーンを主力とする空軍は無力。そして陸軍もその怪力に全く歯が立たない。

さらに、通常の攻撃手段では圧倒的な回復力を持つマグスに効果はない。

呪詛により曇り空が裂け、そこから空色の光が漏れる。地震が起き地面にヒビが入る。脆くなった建物は倒壊していく。

空から流れ星のように、光を身にまとった少女が姿を現した。

少女が手を振り上げると、天を埋めつくす巨大な呪詛の球体が産み出された。やがめ球体は少女の手のひらに凝縮される。

「バカな、数百の呪詛を受けて平然としているマグスが…恐れている!」

セレアは光をマグスに向かってかざした。膨大な呪詛が解き放たれようとしている。

「これがわらわの魂じゃ!」

蒼天を彷彿とさせる光の放流はマグスを飲み込み、仮面召喚師を跡形もなく消し去った。やがて光は天を貫き消滅した

マグスは一撃で葬られた。後にセレアはカルマポリス軍内で「戦姫」という異名をつけられ、畏敬の念を抱かれるようになった。




○プロット


 カルマポリスは再び仮面召喚師の驚異にさらされた。わらわが住民の避難をさせている間に、カルマポリス軍が召喚師や魔物を打ち倒していった。尊い犠牲を払い、仮面召喚師は全滅した。
 わらわはカルマポリス上空を飛行し、現地へと急ぐ。

 <だが、全滅と共に敵の大将が現れた。彼女の名前は精霊フロレ。竜と対話し召喚できることから西側では『竜使い』と呼ばれている。セレア、気を付けろ。こちらには切り札があるが......>

 「30秒しか持たないんじゃろ。わかっておる。タニカワ、心配しすぎじゃぞ?」

 <ならいいんだけど>


 わらわはドレスについた埃をパサパサと払った。
 見慣れた町だが、あちこちから煙が上がっている。高層ビルのうちいくつかは倒壊しており、道路もひび割れでいっぱいだった。そんな町中を黒い防具で身を固めたカルマポリスの兵士たちが駆けている。


 「フロレはどこじゃ?」

 <ここから一キロ先だ。すでにカルマポリスの兵士たちが交戦している>


 先の方から地響きが聞こえた。急行すると、ミミズに足をつけたような奇妙な生き物と、カルマポリス兵が戦っていた。
 今まさに人を食おうとしていた化け物に剣を突き刺した。悲鳴をあげた化け物に発砲。沈黙させた。


 「腕が変形した!? 手から剣に剣からガトリング砲に!?」

 「あいつが噂の『鬼神姫』だ」


 兵士が話している間にわらわは他に三匹の化け物を全滅した。
 地上に降り立つと、目の前に仮面をつけた女がいた。


 「ほう、ヴァイオレントワームが一撃......噂通りですね」


 敵の精霊はカルマポリスの建築物を破壊し、森に還すことを目的としていた。数多くの生物がこの街の犠牲になったのは事実だ。

首領に戦いを挑むセレア。首領の召喚した魔物を撃破するも、その呪いにかかってしまう。呪いにより身体能力が低下し空を飛べない状況で召喚師と闘うセレア。軍の協力もあり、なんとか持ちこたえているものの倒れるのは時間の問題だった。呪いに蝕まれ再生能力も低下してきたからだ。

首領は次々と強力な魔物を召喚、最後に切り札のラ=ゼロイド=マグスを呼び出した。マグスの腹の中に隠れ、一方的にセレアを痛め付ける首領。止めの一撃を放とうとした瞬間、セレアがオーバーロードする。セレアは首領の魔力が尽きるのを待っていたのである。

圧倒的な力でセレアはラ=ゼロイド=マグスを撃破する。首領は命こそ助かったもののカルマポリス警備隊に捕らえられた。セレアは軍から賞賛と畏敬の言葉をかけられながら帰還するのであった



○本編後半


 セレアが倒れるのは時間の問題だった。酸を防ぐために膨大な呪詛を放出している上、呪いにかかった体を無理矢理動かしているからだ。エネルギーの消費量が生産量を上回っている。絶体絶命だった。
 そして、ついにイモムシに囲まれ逃げ場を失ってしまった。マグスはセレアを狙うフリをして建築物を破壊。逃げ道を減らした上で計画的に幼体を配置することでセレアを追い詰めたのだ。止めを刺さんとマグスがセレアに迫ってくる。

 その時だった。

 数えきれないほどの爆発が起きた。セレアが今まで助けてきた兵士達がこちらに追い付き、一斉に射撃したのだ。十頭以上のワイバーンの火炎弾。数十人の陸軍兵による呪詛銃の連射。戦車砲。戦争を彷彿とさせる壮絶な弾幕がラ・ゼロイド・マグスを包んだ。煙に包まれ炎上するマグス。


パターン1 ラ・ゼロイド・マグスに勝利(採用)


 当時のことをナカタニは振り替える。

 「マグスはそれでも死ななかった。マグスは爆炎を身に纏ったまま、セレアに拳を叩きつけた。小さな体が宙を舞った。マグスには強靭な再生能力が備わっていたんだ。誰もが絶望したよ。どうやったらこいつに勝てるんだってね。でも、セレアはそれでも諦めなかった。最後の力でマグスの脳天に剣を突き立てた。そんな彼女を見て私は言ったんだ。『英雄は実在する。今、目の前に』、と」(カルマポリス防衛省所属 ナカタニ)

 セレアの攻撃でマグスが怯んだ隙に、軍がフロレを確保した。召喚師であるフロレの魔力供給が途絶えたことで、ラ・ゼロイド・マグスは機能を停止した。
 軍が身を呈して街を救ったこの出来事は、カルマポリス新政府の躍進に大きく貢献した。


パターン2 ラ・ゼロイド・マグスに敗北


 だが、現実は非常だった。マグスは爆炎を身に纏ったまま、セレアに拳を叩きつけた。小さなからだが宙を舞った。誰もが驚きを隠せなかった。

 「森にはドラゴンをはじめとする、沢山の生命が住んでいる。草木が生い茂り、鳥がさえずって、動物達が吠える、野生の楽園なのだ。この森にすむ動物の祖先の殆どは、貴様らが砂漠に変えたら森から避難してきた。我々は一度帰る場所を失っている。もう二度と失う訳にはいかない」 (フロレ)


 セレアはスペクター博士に回収された。この後、この戦場に戻ることはなかった。誰もが絶望した。現存する兵士達の一斉攻撃が効かなかった。兵士達は攻撃を続けるしかなかった。効かぬことを理解していても、それ以外に手がなかったからだ。もはや、マグスを止められる者は誰もいなかった。やがて軍は退却を余儀なくされた。
 軍の抵抗が完全に止んだとき、マグスは動きを止めた。


 「かつて我らと共存していた時の心を失い、魂の粒子の一欠片までも醜悪に染まった。自らのさらなる堕落を求め、我ら精霊の国を滅ぼし、母なる森さえも文明の礎に捧げようとしている。貴様らは数百年の間に幾度と更正の機会があったにも関わらず、それを見過ごしてきた。保身に走るあまり自らの魂を浄化する術を失ったのだ。これ以上森を侵すと言うのなら、次はこの町を本気で消し去る。もう二度と、お前達がこのような愚行に走らないことを祈っている」


パターン3 オーバーロード(必殺技を使用)


 マグスが止めの正拳を放とうとした瞬間、セレアはオーバーロードした。セレアは首領の魔力が尽きるのを待っていたのである。
 呪詛により曇り空が裂け、そこから空色の光が漏れる。神々しい灯りがセレアを優しく包み込む。地震が起き地面にヒビが入る。脆くなった建物は倒壊していく。彼女が手を振り上げると、天を埋めつくす巨大な呪詛の球体が産み出された。やがて球体は少女の手のひらに凝縮される。

 「バカな、数百の呪詛を受けて平然としているマグスが…恐れている!」

 セレアは光をマグスに向かってかざした。膨大な呪詛が解き放たれようとしている。

 「これがわらわの魂じゃ!」

 蒼天を彷彿とさせる光の放流はマグスを飲み込み、ラ・ゼロイド・マグスを跡形もなく消し去った。やがて光は天を貫き消滅した。
 首領フロレは命こそ助かったもののカルマポリス警備隊に捕らえられた。セレアは軍から賞賛と畏敬の言葉をかけられながら帰還するのであった。



○フロレの召喚するドラゴンの設定(没)


ヴェネムワーム
毒の霧を吐き出すドラゴン

クリペウスワイバーン
ワイバーンの一種。呪詛を無力化する翼を持つ

クレイワーム
剣などで切られると体の一部がまとわりく。腐食作用があり、敵の武具を無力化する。

ドラコフォルティ
魔物の死骸を取り込んだドラゴン。でかい上にとてもタフ。


ヴェネムワーム
見た目は足の生えたミミズ。目がなく音で敵を感知する。

クリペウスワイバーン
両翼は蜂の巣のような六角形状の物質が連なって出来ており、攻撃されると爆発して自動的に反撃する。

クレイワーム
黒色のヘドロをまとっているトカゲのような見た目。

ドラコフォルティ
怪獣


竜を信仰しており、ドラゴンを召喚し、使役する力を持つ精霊。才能は高く、多種多様なドラゴンを召喚でき下級のものであれば同時召喚もできる。ドラゴン召喚には詠唱が必要で、時間はそのドラゴンの力に比例する。




○精霊フロレの設定 (あまりにも凄惨すぎて不採用)

 これをフロレに語らせることでセレアが戦うことが果たして正義なのか、正解なのかを問いかけるという展開することも考えていた。けれども、軍と共闘する展開の方が盛り上がるし、読んでいて面白そうだったので没に。これだとあまりにも陰鬱すぎるし、結果的に没にしてよかったと思ってる。




 『風のシンボル』と呼ばれる巨大な水晶を神と崇め信仰する国に生まれる。
 幼少の頃、冒険心から親の目を盗んでドラゴンの巣の後へと立ち入る。偶然、ドラゴンが帰ってきてしまい命ほしさに道ばたで拾った綺麗な石を差し出す。これがきっかけで綺麗な石を拾ってはドラゴンの元へと訪れるようになった。
 数年後、ドラゴンの住みかがカルマポリス国の都市開発によって脅かされる。抵抗したドラゴンは無惨に殺された。フロレはこれをきっかけにしてドラゴンの保護運動をはじめるもカルマポリス政府は聞く耳を持たなかった。カルマポリス国では精霊差別が既に蔓延っていたからである。
 カルマポリスの原生生物であるドラゴンの保護を目的に活動しているうちに、都市開発が多くの生物の絶滅に直接関わっていることを知る。何度もデモを起こしたり署名を集めたりと、政治的にも活動していたが、都会生活に順応したカルマポリス民は大して気にしなかった。
 一方で熱心な風のシンボルへの信仰心と、自然への愛から自国の女王に推薦された。
 女王となったあとも帝国へのアプローチは続けた。しかし、結果は散々だった。文章を送っても門前払い。署名を集めても燃やされて終わり。使者を寄越しても行方不明に。話し合いの機会を作ったこともあったが、和解した直後に暗殺者に襲われたこともあった。
 約650年前、妖怪の帝国に風のシンボルを要求された。風のシンボルは自国の信仰の対象、つまり自国の神も同然である。フロレは帝国の要求を拒否した。
 帝国はその報復として国を侵略、占領したあげく風のシンボルを略奪してしまった。フロレの遺体が確認できなかった帝国はフロレを指名手配した。
 彼女は生き残った僅かな仲間と共に逃亡、カルマポリス西に位置する大森林に身を隠す。
 大森林の先住民にはドラゴンがいたがかつての経験を生かして和解、共生を始める。フロレはこの森林を第二の故郷として静かに暮らすことになった。
 しかし、その間にも帝国は森を消耗品のように扱っていく。紙や燃料として森林が伐採されたり、家畜のエサとして森林が使用されたりした。さらにはドラゴンの密漁や、それに伴う囲いこみ漁で森に放火する輩が出現。周辺国の森林は急速に砂漠化が進んだ。 
 密告者から伝わってきた、精霊が統べる国に関しての近況も悲惨なものだった。
 フロレの国が滅ぼされたあと、他国は帝国に従う国と逆らう国に別れた。帝国に逆らう国は連合軍を組織し帝国に全面戦争しかけた。が、結果は帝国の圧勝に終わった。
 カルマポリスに降伏した精霊の国は妖怪の移民を強制的に受け入れさせられた。その結果、国民は移民に職を奪われ職を失った。政府に求職措置や補償金を要求しても無視。デモや社会運動をしようとしても種族差別や政府の圧力によってまともに出来ない。
 飢えに飢えて、嫉妬に狂った精霊達はテロリスト集団を形成した。支配国での精霊主導のクーデターがあったが全員虐殺された。
 それでも数百年フロレは武器を手にとらず耐え続けた。これ以上帝国に逆らい仲間を失うのが怖かったからだった。
 今回、西地区の都市開発のために森を大きく伐採された。いくつもの動物の巣が潰され、希少な動物は根こそぎ乱獲されてしまった。フロレらもカルマポリス兵に命を狙われ、森の中を逃げ回った。が、最終的には森を追い出されることとなった。
 全てを失い、ありとあらゆる手段が全て封じられたフロレは暴力に走るしかなかった