雛祭りss
『魂を操る力はわらわのものではない。クロノクリスのものじゃ』 ○ドレスタニアより ・ショコラ ・エリーゼnagatakatsukioekaki.hatenadiary.jp ・レウカド hirtzia.hatenablog.com 『人工的に作られたPFも、クロノクリスの支配から解放され、消え去るであろ…
ショコラの剣の付け根に、ソラと一緒にエアリスと戦ったときに付着した、エアリスの一部を氷付けにしたままくっつけている。ショコラは剣と触れた者の思考を読み取ることができる。エアリスの体の一部と剣が常に接した状態を維持することで、ショコラはすべ…
戦いの音を背後にクォルとエスヒナ・解剖鬼を乗せたイナゴ豚はショコラの後を追って行った。 膨大な量の本がひしめき合う図書室に響く剣のぶつかり合う音、銃声。 『どうした?避けてみろ。ショコラ!貴様は剣で我を刺さなければ能力が発動しない。地面に刺…
「これで終わり……ですか」 目の前には、ソラたちの絶望を体現するかのような存在が浮いている。全員が力を合わせて、ようやく沈黙させたエアリス。それが全く同じ姿形で三機。 容赦ないガトリングガンから仲間を守るため、ペストマスクの医者が真っ正面に立…
「これ、どうやって開けるんだろうな~」 エスヒナは机にふして、ため息をついた。額のバンダナがずり落ちそうになって、慌てて直す。 エアリスの去った後の部屋で、ずっと彼女のくれた箱と格闘していたのだった。 「うーん。剣で切っても再生する。魔法を受…
「わかったのか!ショコラ」 ショコラは自信ありげに頷いた。 「彼女には致命的な欠点があります。それは……」 「我に弱点などない!」 エアリスは手をヒモ状に変えてショコラにつかみかかろうとした。しかし、ショコラのやたら軽快なステップで交わされてし…
セレア「ドレスタニア……、人間の独裁体制であるとはいえ、差別はあまりない。ふむぅ、少し観光でもしてみるか」 白いワンピースの女の子はドレスタニア王宮のそばで散歩している。ショコラ「遅刻遅刻~!!」 角からパンをくわえて飛び出してくる人影 ドンッ…
バトーは右手に持つ剣に水筒の水をかけ、瞬時に凍結させた。あっという間に短剣が長剣になる。こんな芸当も出来るのか……。 さらにバトーは左手の手のひらに、右手で何かを描くと、水筒から残りの水を全て注いだ。私がバトーの金髪ショートと凛々しい女顔に見…
「……そうだ。私は読書が好きなのだ。エアリスは本で得た知識より召喚した。私の力は魂の操作だ。人の魂を他人の体に移植できる能力。それを利用してさ迷える幼子の魂をひとつの体に召喚した」 さっきまでとはうってちがい、今にも消え入りそうな、かすれた声…
ノア教にさらわれていた人質が、アンティノメルのヒーローに保護されていくのを眺めながら、エスヒナとエアリスはノア教付近にあった倉庫に向かった。 倉庫のなかは各国の軍人がせわしなく動いていた。ノア教制圧のために用意した作戦本部、それがこの倉庫で…
ノア新世界創造教の礼拝堂は剣と魔法と怒号に包まれていた。 「このままでは、不味い!」 クライドが眼前の敵に峰打ちを当てた。疲労の色が濃く、さっきに比べて動きが鈍っている。それでも次々と攻撃をかわしつつ反撃している。 「ヌウゥゥウウウウウウゥゥリャ!…
バトー、ソラ、クライドの三人は確かに敵の幹部らしき人を倒した。だが、渡り廊下の前後を敵に囲まれるという最悪の状況にたたされた。 鬼を倒したあと、目の前からの敵の増援が来た。さらに後方からクライドの仕掛けた氷の床を突破した敵が追い付いたのであ…
「お前、クォルと戦ったとき、手加減していたか?」 呆れながらバトーは言った。 「人のサンドイッチなんて初めて見ました。美味しそうではないですね」 ショコラは目の前に積み重なった人で出来た山を見て言った。少なくとも十人以上がその山に使われており…
「バカな!ここまで敵に侵入を許すとは。ジョンとジェームズは何をやってやがる。クソッ、早朝に叩き起こされたこっちの身にもなれってんだよ」 「ジョン?ジェームス?聞いたことありませんね。そんな名前は」 東塔の渡り廊下。道の中央に立ってようやく剣…
東塔の渡り廊下。バトー、私、ショコラの三人はいきなり敵幹部と対峙した。 「シャーヒャヒャハェ!お前らカルマポリス軍じゃねぇな。どこの国の軍隊だ?ノア新世界創造教になにしに来た?どっちにしろ侵入者はぶっ殺してやるけどよぉ。神様信仰してりゃ俺様…
東塔三階 「なあ、ジェームズ」 「なんだい?ジョン」 塔の一室で白い修道服の二人は話していた。壁にはいくつもの宗教画が貼ってあり、部屋の奥には不気味な顔をした石像が置かれている。 「巡回って辛いな」 「ああ、特に夜番は辛いよな」 「どーせ、全員P…
ドレスタニア上空にて 「寒いナリー」 「殺す助、我慢だ」 グレムはサムライ型の小型アルファを撫でた。そして深夜から早朝にかけて行われたブリーフィングの内容を反復した。 〈今回の作戦は人質の救出だ。それ以外のことは考えなくていい。敵は無視して構…
ドレスタニア王宮の中庭にて。 「やっぱり、これで移動するんですね……」 ソラは無表情ながら目の前の乗り物を拒絶しているような気がする。 「ホントこれ、なんというか……はぁ……」 バトーのため息は思ったよりも深かった。 「でも、乗り心地はいいですよね。…
「はぁ。疲れた、まさか一日でここまで働かせるとはな。あんたも人使いが荒い」 ようやく、自分の経営する病院に戻ったドクターレウカドは紫煙を吹きながら大きなため息をついた。実は今回の作戦に参加するメインメンバー全員の診察をさせたのだ。 能力者の…
ハサマ王はそこら中に雷を少なくとも10発以上は放った。だめ押しとして、台風を引き起こす。青かったそらは一瞬にして曇天と化した。 エアリスは数発雷に被弾するも離陸すると同時に、その衝撃でカマイタチを発生させ、台風を相殺した。周囲にあった高さ数メ…
━━時系列不明━━ 数百人は入れる礼拝堂。その祭壇に座り、もくもくと読書を進める人物がいた。その背後には、高さ十数メートルにもなる巨大な壁画が描かれている。 壁画に描かれた人物の胸像は、酷く異様なものだった。その人物はげっそりとした顔つきで眼球…
thefool199485pf.hateblo.jp ⬆この話の直前の出来事。 「メリッサー!どこですかー!メリッサー!」 クライドはあきれて物も言えないようだった。 余談だが彼は身分を隠しているが王族であり、その天賦の才能を余すことなく引き伸ばしてくれたのが、皇族なら…
私たちは次にリーフリィの西へ飛んだ。 目的地はライスランド国、レカー城塞内部の剣撃道場だ。 ━━ 「腰をもっとまげろ。そうだ、その姿勢を保つんだ。おいそこボクちゃん!わきが開いているぜ!」 クォルが鬼の子供の背中を軽く押し、胸をそらせ姿勢をよく…
様々な雑貨が売られている店にソラとレウカドは入っていた。回りを見渡すだけで、杖やマント、指輪などなど、実に様々な物が売られている。 そんな中、レウカドはバトーという男と軽い自己紹介をした後に物色していた。 「なるほど、このマントだと雨が防げ…
「で、あんた次はどこに行くんだ?この流れだと普通『ライスランド』か『リーフリィ』、『チュリグ』たが」 ドクターレウカドは地図を指差し、アンティノメルから東に指を動かした。 「今回は『リーフリィ』に行こう。三人の猛者がいる。『ライスランド』は…
私はドレスタニアから『とある乗り物』に乗って高速でアンティノメルへと飛んだ。 国北西に位置する廃校舎。闇取引にはうってつけの場所でありヒーロー(犯罪を取り締まる組織)も目をつけている。 その二階の教室に私は踏み込んだ。もちろん黒いコートにトレ…
pfcs.hatenadiary.jp ⬆のひな祭り企画のssです。今回は交流目的で作品を作るため、他のPFCS作品の名称やキャラの名前も積極的に出していくつもりです(嫌だったらごめんなさい)。 Twitterで許可(?)をとったので、早速今回からゲストが登場します! ━━ 何に使…