フールのサブブログ

PFCS 用のサブブログです。黒髪ロング成分はあまり含まれておりません。

金弧同人即売会に散る PFCS交流ss

登場人物

金弧:
紫電海賊団の一員。健全で重度でキモいのロリコン。まさかのござる口調はTwitterにて話題を読んだ。

ルビネル:
女学生。アトマイザーからエネルギーを摂取することで一時的にボールペンを操れる。服や靴に仕込んで空中浮遊まがいのことも可能だが……。


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 (やっぱり、外交官を味方につけると強いわね。ただ、何でここをおすすめされたのかしら)

 ルビネルは何の因果かドレスタニアの同人即売会に来ていた。

 (あ!あれ、あのたれ目の鬼の人……海賊のコスプレだ。良くできてるなぁ……。セミロングで右目を隠して眼帯変わりにしてるのかな?バンダナはアクセント?)


 ルビネルは金狐を無意識のうちに凝視していた。


 (ややッ!?おなごの気配…。見目麗しゅう黒髪ツリ目の女子が拙者のツノにビンビン来ている視線を感じるでござるwww)

(※金弧にそんな能力はありませんので偶然の妄想です)

 それに対してルビネルは今、黒ロン・つり目・黒制服・スカート短め・黒ニーソ・ローファーという殺意に満ちた装備していた。その殺傷能力に本人は気づいていない。


 「すいません、あなた、同人即売会について詳しいですか?私、買い方もよくわからなくて……」


 金狐の肩に軽く触れる。


 「オッヒホォ!!??い、い、いえ拙者まだ撮ってないぞなもし誤解ですぞ未遂はセーフであり…」


 持ってたアウトロリな本を床に落としてばら撒く


 「今何て言いました?おねえさん やさしいから しょうじきにいえば ゆるしてあげるよ」


 地面に散らばった本を手に取ろうとする。


 「……いい本を持っているじゃない。幼女××系?ふーん、こういうのが好みなんだ……」


 ルビネルが本を手にしようとしたとき、スカートが無防備に!


 「ぬうぅ…!!未遂でつかまる位ならばいっそのことマジモンになってしんぜよう!男・金弧!!フラッシュは O N でござる!!!!」


 カッシャァ!!!!!


 「ひゃあ!音!今の音!ちょっと待って!あ……、私のお又……」


 手に持った本でガードを固めるルビネル。危ない本が数冊立ち並んで女の子のスカートのなかをガードするという酷い絵ずらになった。


 「あわゎゎゎゎゎ」


 その状態で顔を真っ赤にして慌てるルビネル。


 「こ、これは…!?芸術…屈託のなき芸術でござる…。社会的な人生の最後にこのような神秘に立ち会えたことをロリの神に感謝致す…」


 両手首を合わせながら天に掲げる。


 「捕まえてみろやあああああああああああああおらあああああああああああああ!!!!!!!」


 人だかりが出来上がった。


 (どうしよう、パンツの中撮られたぁ!?)


 ルビネルは震える足でゆっくりと立ち上がった。


 「この変ッッッッ態ッッ!」

 ルビネルの逆襲!制服に仕込んだボールペンを推進力に空中で一回転、華麗に踵落としの体制にはいる。が、同様のあまり攻撃がそれて、金狐の頭にルビネルの又が!


 「ブフォ!!??現代にあるまじき昭和のアニメじみたハプニングエロス…!?神はやはり我が性癖までも全知全能か!?鼻血が止まらぬでござる!!うおおぉぉぉ!!」

ブフォォォォォォォオオォォォォ!!!!!

 金弧、即売会に散る。


 「嫌あぁぁぁぁ!!血ぃついた血ぃ!!バッチぃ!」


 げしげしと金狐に追い打ちをかけるも、パンツの中は丸見えである。


 「(こいつをどけなきゃ!)誰か医者の方いらっしゃいませんかー!!」


 ルビネルの声に答える医者が一人


 「医者だ。担架持ってきたぞ(ペストマスクのコスプレ)」

 「へへ…お医者さん、彼女しらねぇんだ…。蹴れば蹴るほど生き返る生物ってのがこの世に二種類居ることをよ…。イナゴ豚と…変態さ…」


 完全にコスプレ会場かと勘違いした客がわらわら寄ってきた。ここは闇の即売会。アンダーグラウンドである。


 「後生だ…もっと強く、下のほうまで頼む…」

 「変態ッ!変態ッ!」


 必死にしたの方まで蹴り続ける。が、ルビネルはどこかで容赦してしまい、金弧にとっては完全にご褒美である。
 医者は言った。


 「異常なし。念のためとりあえず止血だけしておく。……海賊船が近くに停泊しているはずだ。一緒に運ぶぞ」

 「えっ、ちょっと待って!私も!えぇー!」

 「ブヒヒ…今宵の即売会は良イベでござったな…。あ、女王様、その本だけは回収して欲しいでござる。アングラ大人気レア物限定徹夜ダッシュ5分完売の玄人向けでありましてな?」


 アウレイス×リリィの超純愛三部作。タオナンのタコシチュガレキフィギュア付き。


 「アウリィとリリィ……へぇ5分完売……ふぅーん」


 興味ないよ……的なフリをしてパラパラとめくる。


 「あっ……こういうプレイもありか……。このキスシーンいいわね……。タオナンのフィギュアの完成度もこれまた……ゴクリッ」


 改めて金狐を見つめる


 「あなた改めて…いい趣味しているわね!」

 「何!?この良さをわかっていただけるか!!これは作者が作者にヌっ殺されてしまう危険性を含んだ罪深い一品でありましてな!ヌフフ、なんて良く出来た純白パンツ娘でござるかwww」


 写真の履歴を見ながら鼻血を噴射し続けている。


 「……って純白パンツ娘は余計!画像消して!ほんと、お願いっ!」


 金狐に往復ビンタ!マゾには効果抜群だ!


 なぜか、ペストマスクの医師は驚きを隠せない、といった様子だ。


 「……!?まあ、いい。よし、反対側を持て。一気に行くぞ」


 人を掻い潜り会場の外へ歩みを進める。


 「わが脳内フォルダの保存領域は500ゼタバイトは硬いですぞ…グフゥ…」

 「ゼタ!テラでもペタでもイクサでもなくゼタ。くっ、勝ち目がない。まあ、いいわ」


 鬼の回復力は往復びんたを軽々と上回る。故に金弧は勝ちを確信(?)していた


 「そういえば…即売会の回り方…と言っていたでおじゃるか…?」


 担架を両手に持っているために手が出せない。ルビネルは諦めて話続けることにした(呪詛の効力は切れたし……)


 「……言ったわよ。『即売会の回りかた』。どうやったらそんな本が手にはいるのかって」


 素っ気なく答えるルビネル。


 「まず第一に入念なサークルチェックが大切だ。いいか、会場のやつらは毎年様々な手を使って徹夜組にペナルティを設ける。泊まりはちゃんとリサーチしろ。そして女性とはいえガチな奴はガチだ。キャリーバッグなんて持ってきたらつまみ出される。ペットボトルは二本。常温と、一本は必ず凍らせろ。」


 突然、実用的な知識が飛んで気でびびるルビネル。

 「うわっ!そんなに気合い入れて行くものなの!?キャリーバッグ!?ペットボトルを凍らせる?なんなの?!」

 「友人が居るなら手分けすることだ。財布に入れるのは500円玉と千円冊。万冊や小銭は回転率が悪い。サークルによってはそれだけで後ろに並びなおさせる。目当てのサークルに中途半端な金額の新参が居る可能性を考慮してファスナー付きポケットのあるウェストポーチは最強だ。財布なんて使うなよ?」

 「えっ……ええ?!」

 怒濤の新知識に本気で困惑しているルビネル。


 「まだ、他にもルールがあったりするの?」

 「今ので2%といったところか。こっちはロリ島だが向こうは完全にナツメリーゼで埋まっている。竜人や獣化サターニア専門の人外島もあり、期間は三日間。順番は毎年ランダムだが腐れ淑女向けの日、変態紳士向けの日、にわか一般人向けの日に分かれている。プロはもちろんビジネスホテル生活だ。」

 「こっこれが……同人即売会……グフッ」


 ルビネルは頭がショートしてよくわからなくなった。


 「ごっ……後日また、調べて行くわ」


 そして謎の敗北感に包まれる。

 「買うだけが即売会じゃないさ。ウチの姉御も必死に俺たちの目をかいくぐってふりふり海賊っ娘コスプレでコスプレ会場を楽しんでいる。勇気が無いのか、撮る専だがな。俺たち海賊はそんな姉御を危険に晒さないよう、影から見守ってんのさ。それぞれコスプレしてな。俺はその間留守番を任されてる。」

 「なるほど、コスプレも大きな目玉なのね。って!紫電さんも来てたの!ああっ!写真とればよかった……」

 本気で悔しがる学生。

 「ところであなた留守を番任されてるのよね?こんなところにいていいの?」

 「ダメに決まってるでござろうwwwwwwwwデュフフwwwwwww致し方なしwwwwwwwwwww」


 この世のすべてから見放された救い用のない俗物を睨むような表情で金狐を見下す。


「お主、相当な逸材でござるな…。わが国で今急上昇中のエリーゼ女史と組ませれば業界も大荒れ不可避では…。純白は好印象、それにこの胸…ラインも美しい…。妖艶さはロリとはまた違ったリーサルウェポンであり…ブツブツ…」

エリーゼさんと私の百合本……」


 何かを妄想して押し黙った。


 「確かにあの人は太ももだけじゃなくて、もっと他にも弄りようがあった。でも、あの人の攻めは強すぎるからなぁ…どうしても私が受けに…ブツブツ」


 妄想にふける二人をほっといてドクターがめんどくさげに言った。


 「取り合えず船上についたから放り投げるぞ(変態ばっかだな……)」

 「グハァ(ベキィ)!!お、おなごよ…その秘蔵の本は戦友の証として授けよう…(布教用だし)。次に会う時は友として容赦はしない…。『自由に生きて立派に死のう』。それがオタク共の掟だ…。」


 金弧はガクっとその場で倒れた。あと10分後、忌刃が買い物から戻る事を金弧はまだ知らない。


「この人いいこと言ってるみたいに気絶したけど……全然かっこよくないわ……。じゃあ、私はこれで」


 言葉とは裏腹に秘蔵の本を大切そうに手に持った。


 「なるほど、白い紙袋も必須ね……くすねておこうかしら」


 振り回されたわりにはご機嫌で会場に帰っていくルビネルであった。



━━━



解剖鬼「(最初から最後まで私だと気づかれなかった。ルビネル、あいつ天然か?っていうか何あれ!?真面目な学生じゃなかったの?何であんなやつと息合っちゃうの!?……まあいい、レウカド本は確保できたし、今日のところはよしとするか……)」