フールのサブブログ

PFCS 用のサブブログです。黒髪ロング成分はあまり含まれておりません。

セレアのテロリスト鎮圧 上

1.カルマポリス西地区中央

 カルマポリス西地区中央。復興が進んだ今なお建築物に生々しい傷跡の残っている。焼けた壁や酸によって溶かされた標識が、この地でどんなに壮絶なことがあったかを暗に示している。
 カルマポリス民であればご存知かと思うが、ここはかのカルマポリス西地区召喚師無差別テロ事件の現場だ。
 今でこそ平和に人々は暮らしているが、そこに至るまでに、人知れず戦った兵士たちの並々ならぬ苦労があった。

2.カルマポリス西地区中央テロリスト事件とは

 その日、カルマポリス西地区は未曾有の危機を迎えた。精霊フロレ率いるテロリスト集団に奇襲を受けたのだ。テロリストグループは全員仮面を被った13名の召喚師で構成されており、人数こそ少ないものの全員がエキスパートだった。彼らは治安が悪く、比較的警備の手薄だったカルマポリス西地区中央に散開。午前7時に一斉ドラゴンを召喚した。
 カルマポリス政府はこれに対し、200人の陸軍兵からなる陸軍第一中隊を派遣。しかし、そこで不足の事態が起こった。召喚師達によって呼び出されたのはドラゴンであったのだ。ドラゴンは通常、練達した召喚師にしか呼び出せず十数人しか存在が確認されていない。召喚には高度技術が必要だがドラゴンは屈強で非常に力が強い。高い知能に加えて特殊な技能を習得していることも多い。空が飛べる種類ともなれば陸軍では対処困難。さらに、召喚師がいるという性質上倒しても倒してもドラゴンを呼び出されきりがないのである。

 「あのときは驚いたよ。まさか、一介のテロリスト達があんな高等技術を持っているとは。カルマポリス軍にもドラゴンを呼べる召喚師は数人しかいないんだ。陸軍兵の標準装備である呪詛銃も効果が薄く、ワーム一体に対して数人がかりでようやく互角といった所。それが、ポンポン召喚されて来る。悪夢としか言いようがなかった。空軍の増援もあったがそれでどうにかなるレベルを越えていた」 (カルマポリス陸軍所属 ゲンダイ)

 政府は事態を重くとり、空軍を増援に向かわせて戦線を持ち直した。だが戦いは泥沼化し被害は広がる一方だった。戦闘員の約60パーセントを損失。
 そんな窮地にカルマポリス政府が声をかけたのが、アルファであるセレア・エアリスであった。

3.セレア・エアリスの履歴

 エアリスとは液体金属式妖怪型多目的防衛兵器である。液体金属の体を利用し、頭部・左右碗部・左右脚部・背部のうち同時に三ヶ所まで簡易的な変形が可能。腕はガトリングガンや剣、背中は飛行機ユニットに変形できる。カマイタチの呪詛を放つことができ、さらに飛行ユニットを展開すれば小型ミサイルも発射することができる。さらに自己修復装置が搭載されており、物理的な破壊はほぼ不可能。
 兵器としての弱点は二つあり、ひとつは一機起動するだけでカルマポリスの消費エネルギーの約十分の一に相当するエネルギーを消費し続けること。もうひとつは物質の状態変化を利用して肉体を制御しているため、過冷却や過熱に弱いことだ。
 セレア・エアリスは宗教団体によって非合法に産み出された。起動するための莫大なエネルギーを補うために千以上の子供の魂を融合・搭載している。魂を搭載しているが故、アンドロイドのも関わらず強烈な自我が存在する。外見・精神年齢は14才。薄空色の髪の毛が目立ついたいけな少女であり、外見だけ見れば兵器にはとても見えない。
 彼女は自らを産み出した宗教団体の方針に疑問を持ち脱退。その後、カルマポリス政府によって秘密裏に回収、アンドロイドであることを隠して生活を開始した。

 「彼女は強大な力を持つ上に思春期で情緒不安定だった。彼女に身分を隠させたのは、暴走をしないように監視して兵器として安全に運用するのが目的だった。当然防衛省内部でも大きな問題になったよ。アンドロイドとはいえ彼女には魂あり、意思がある。しかも精神年齢は14才。人権を与えず、軟禁して兵器として利用するのはあまりにも非道なやり方だ。でも、反対したが上はまるで聞く耳を持たなかったよ」 (カルマポリス防衛省所属 ナカタニ)

 経歴を隠していたことや、宗教団体により育てられたことが災いし、価値観や感性の差から学校で嫌がらせを受けた。政府によって宛がわれた孤児院でも兵器ゆえの圧倒的な力を恐れ、誰も近寄らなかったという。それでもセレアには反撃をすることができなかった。相手の怪我に繋がるようなことをすれば政府に隔離されてしまうのが明らかだったからだ。さらにことあるごとに住民権を人質に国の兵器として利用された。常人には耐えがたい苦痛であった。
 そんなとき彼女を支えたのは彼女の監視担当であり、オペレーターでもあったタニカワ教授であった。彼は国に与えられた役割を越えてセレアに声をかけ、支え、苦労を分かち合った。唯一セレアの真実を知る最大の理解者として彼女を見守った。
 数ヵ月後、呪詛学の権威スペクター博士と協力してワースシンボルのエネルギー低下問題の原因の解決を補助した。この際に偶然ワースシンボルの原理を知ってしまい、事実隠蔽をはかる旧政府から命を狙われてしまう。しかし、他国からの支援もありこれを阻止。真実をカルマポリス民へ伝えようとするスペクター博士を影から支援した。

 「ワタシは大きく彼女に助けられたよ。旧政府から命を狙われた時も彼女のお陰で生き延びることができた。お陰で今ワタシは種族差別を乗り越えて研究を認められた。今では彼女への恩返しとして整備を担当している。液体金属を扱えるのはワタシ位しかいないのでね」 (呪詛学博士 ライン・N・スペクター)

 この一件により政権交代が起こり旧政府から新体制へと変わった。
 新政府は彼女を兵器としてではなく人として扱うことに決めた。
 セレアは自身がアンドロイドであることを公表し、種族差別の撲滅を呼び掛けるスピーチを各地で行った。それにより、種族や経歴を偽っていたが故の、周囲とのわだかまりも解けた。タニカワ教授の献身的な支えもあり学校でのいじめ問題を解決。孤児院からタニカワ教授の家へと引き取られ、平穏に暮らしていた。

 そんなとき、カルマポリス西地区が黒煙に包まれた。彼女は再び戦地へと舞い戻った。

ルビネルの黒髪を称える文章

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○エイプリルフールです

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ルビネルの日常とツネコちゃん

※百合描写注意



教室
ツネコ「ルビネル、生徒会としてあなたに警告する」

ルビネル「......」

ツネコ「女子生徒との不純な交遊は止めて」

ルビネル「なぜ先生ではなくあなたが注意するの?」

ツネコ「同クラスの女子から直接頼まれた。先生は事態を軽んじてあなたに強く言わない」

ルビネル「一理あるわね」

ツネコ「今後一切そのようなことはやめて」

ルビネル「肝に命じとくわ」

ツネコ「ところで」

ルビネル「ええ」

ツネコ「今日生徒会の用事をキャンセルした。これから直接ルビ......姐様の家まで案内して欲しい」

ルビネル「クスッ......いいわよ。それにしても、生真面目なあなたが『予約』するとはね」


帰り道

ルビネル「生徒の規範である生徒会のツネコちゃんがこんなことしていいの?」

ツネコ「私は先生から信頼されている。ノーマークだからばれる心配はない。姐様には迷惑をかけない」

ルビネル「それもそうだけど、さっきあなた言ってたこととやってることが矛盾してるわよ?」

ツネコ「私の生徒会としての役目は姐様に警告をすること。それ以上のことは言われてない」

ルビネル「あなたのそういうきっぱりとしたところ嫌いじゃないわ」

ツネコ「ただ、最近姐様は派手に動きすぎているのは事実。私も協力するから、クラスメイトにも極力バレないようにして」

ルビネル「ありがとう、ツネコちゃん。眼鏡がずれてるわよ」

ツネコ「あ......」

ルビネル「ねぇ、あなたは男子との恋愛とかには興味ないの? 狐型サターニアって結構人気だったはずだけど」

ツネコ「男性恐怖症で......」

ルビネル「そうなの。宝の持ち腐れねぇ。絶対モテるのに。紫色の髪に映える白い耳が......あぁハムハムしたい」

ツネコ「はじめて......なので......その......優しくお願い......」

ルビネル「大丈夫よ。痛くしないから安心なさいな」

ツネコ「はぃ......」

ルビネル「それにしても生徒会でも特に真っ当で、優秀で、ついでに先生に好かれるあなたがどうしてこういうことに興味を持ったの?」

ツネコ「人間関係でストレスが貯まって......勉強とか習い事の方でも伸び悩んでいる。親と先生に息抜きを進められた。体を動かすようにと」

ルビネル「でも、あなた運動嫌いだったわよね?」

ツネコ「そう......だから、なかなかいい解消法が見つけられずにいた。......そんなとき頭に浮かんだのが姐様のお遊戯」

ルビネル「私に頼むときのあなた、今以上に緊張してたわよ。本来なら私を注意しそうなくらい真面目なあなたが、私に頼み事をするのは大変だったでしょうに」

ツネコ「うん。人として慕っているとはいえ、正直心苦しいところもあった」

ルビネル「あのときの縮こまったあなたもかわいかったわぁ......もちろん今のあなたもかわいいんだけどね」

ツネコ「とんでもない」

ルビネル「謙遜しなくていいわよ。少なくとも私からそう見えるのは事実だから......」

ツネコ「あっ、ありがとうございます」

ルビネル「その照れ顔いいわぁ~。これからツネコちゃんを独り占めできると思うと心が踊るわ」

ツネコ「もしご期待に......」

ルビネル「大丈夫よ。あなたは何も心配しなくていいの。私に身も心も任せるだけでいいから」

ツネコ「いいんですか?」

ルビネル「ツネコちゃんはいつも人を引っ張る側でしょ。でも、今日は私に思う存分甘えていいから、ね」

ツネコ「ひぅっ!?」

ルビネル「フフッ......。ちょっぴり触れただけなのにずいぶんと......。ますます今夜が楽しみねぇ」

ツネコ(もたないかもしれない)

ルビネルの日常と後輩

※百合描写注意


後輩「ルビネル先輩、ちょっといいですか?」

ルビネル「フフッ。いいわよ」

後輩「いつになったらナンパ止めるんですか? 先生にも何度か注意されているんでしょ?」

ルビネル「さあ」

後輩「言われて直せないって先輩、それって変ですよ」

ルビネル「ええ。私は変よ」

後輩「そうやってすぐに変って認める時点でおかしいです」

ルビネル「そうかもしれないわね」

後輩「ああ、もう。そもそもあたしには同性に興味が行くなんて理解できません。世間的にはアウトですよ」

ルビネル「世間って、何?」

後輩「はぁ、そこからいちいち説明しなきゃなんないんですか、先輩」

ルビネル「世界的には同性愛は普通よ」

後輩「ここはカルマポリスで、しかも学校内です。先輩のナンパが原因で何人もの生徒が迷惑してるんです。少しは人のことを考えたらどうです?」

ルビネル「具体的にどういう迷惑を被ってるの?」

後輩「......あたしの友人のトモコがあんたにナンパされたんだよ。それからあいつ、ことあるごとにお前の話ばっかするようになった」

ルビネル「そうなの。トモコちゃんがあのあとねぇ。それの何が迷惑なのかさっぱりわからないわ。私の話をトモコちゃんがするのがそんなに気にくわない?」

後輩「あいつはあんたに惚れっちまったんだよ。本人は自覚してねぇけど、端から見たら明らかにそうなんだ。お前にはもう恋人もいるんだろ? 恋人がいるのに......それって浮気じゃねぇのか? あんたの浮気にあたしの友達を巻き込むな」

ルビネル「そう。それは失礼したわ。あの子が汚れるのがあなたは我慢できないんだぁ。例えそれがあの子自身の意思でも」

後輩「先輩がそそのかしただけだろ」

ルビネル「私は誘っただけ。彼女が乗ったまでよ」

後輩「どちらにせよ、友達として危ない火遊びは止めるさ」

ルビネル「私にはあなたが友達を縛っているようにしか聞こえないけど」

後輩「常識の外へぶっとぶのを止めてるだけだ」

ルビネル「常識ってなぁに?」

後輩「あのなぁ!!」

ルビネル「あと、私の恋人は了承してくれてるわよ。そもそも浮気っていう概念がないの。残念だったわね......。あと何か言いたいことはあるのかしら」

後輩「チッ。そのまま続けてると、背中を刺されるんじゃねぇか。嫉妬した女子によ」

ルビネル「いいの。嫉妬で冷静さを失うほど愛してくれるんだったら私、思わず受け止めちゃうわ」

後輩「狂ってる」

ルビネル「ところであなた」

後輩「なんだよ」

ルビネル「そのトモコちゃんのこと好きなんでしょ」

後輩「はぁ!?」

ルビネル「やたらと同性愛を批判してくるのって、あなたが元々同性愛で、でもそれを隠して生きてきたのにどうどうと公言をする私にイラついてを見てキレたんじゃないの?」

後輩「勝手に決めつけんな。消えろ」

ルビネル「じゃあ、おいとまするわ。回りに流されず自分に正直に、ね」

後輩「二度とあたしに顔を見せんな」

ーー

トモコ「先輩! ありがとうございます!」

ルビネル「トモコちゃん、私を噛ませに使うなんて度胸あるわねぇ」

トモコ「あの子、ちゃんと仕上がりましたぁ?」

ルビネル「ええ、もちろん。......行ってらっしゃい。告白頑張ってね」

トモコ「えへへ。頑張りまーす!」

セレアとカラオケ

セレアとカラオケ


○マンション街・通学路
   制服姿のセレア・エアリス(1)。隣のタニカワ教授(58)と歩きながら話す。


セレア「テスト期間の半休はやはりいいのぉ。得した気分になる。さてなにして遊ぶか......」

タニカワ「おいおい、明日のテストの勉強はしなくていいのか?」

セレア「ばっちりじゃ。なんと言ってもお主の担当科目じゃからのぉ。もちろん、アンドロイドの機能は使わんからな!」

タニカワ「フフ、ありがとう。明日からまた真面目に勉強するんだぞ?」

   タニカワ教授の笑顔を見て、顔をそらすセレア。耳が赤い。

タニカワ「そういえば、来週テストの打ち上げをするそうじゃないか。クラスの子が楽しみそうに語ってたよ」

セレア「あっ......ああ。わらわも参加するが、それがどうかしたのか?」

タニカワ「カラオケをするんだろう?」

セレア「のじゃぁ!? 初耳じゃぞ! ちょっと待て、それは本当か!」

タニカワ「ああ。学級委員が話してたからまず間違いない」

セレア「歌える曲が......ない......。このままでは振られた時になにもできんぞ! いや、最悪合唱曲で乗りきるか?」

タニカワ「そこでだ、今日一緒に練習ついでカラオケにいかないか?」

セレア「いいのか!?」


カラオケボックス
   曲番号が乗っている本をパラパラめくるタニカワ教授。その様子を興味深そうに覗きこむセレア。


タニカワ「セレアはどんなジャンルの曲が好きなんだ?」

セレア「ポップかのぉ」

タニカワ「よし......。これだな。『メトロナポリタン』。はい、歌詞カードと楽譜。目でスキャンしてアンドロイドとしての機能を使えば、すぐに歌えるようになるはずだ」

セレア「サンキュー」

タニカワ「じゃあ、曲を流すよ」

セレア『メッ! トロッ! ポリタン! ナポリタンッ! Hey!』

   歌い終わったセレア。画面に写った点数をタニカワ教授が読み上げる。

タニカワ「88点か。上手! 上手!」

セレア「本当か! 次はサビもわかったし、抑揚もつけるのじゃ。もう一度、いれてもらえるかのぉ?」

タニカワ「いいぞ。ほい!」

セレア『夜の町~♪ ナポリタン~♪ どっちもからんで、離れられない~♪』

   再び点数を読み上げるタニカワ教授

タニカワ「二度歌っただけで90点......さすがセレアだ」

セレア「点数の目安は?」

タニカワ「私がはじめて歌うのは大体80点代前半。練習した曲は86~88点くらい。十八番が89~90点位かな」

セレア「本当か! じゃあわらわはいきなりお主の十八番級の点数を叩き出したと」

タニカワ「ああ。実際一回目は音程が合っているだけだったけど、二回目は抑揚やビブラートなんかも取り入れてて、正直普通に上手だぞセレア」

セレア「そういえば、お主も歌えるんじゃよな。交代交代で歌わんか?」

タニカワ「いいぞ。じゃあ、次は私の番だな」

セレア「どんな曲を選ぶのかのぉ」

タニカワ「よし、では......『てめぇら全員豚小屋にぶちこんでやろうか!』」

セレア「のじゃじゃぁ!?」

タニカワ「『社内にはびこる闇! 闇! 闇ぃぃ! セクハラ! パワハラ! マタハラ! 全部まとめて血祭りにぃ! シャア″ァ″ァ″ァァァァウト!!!』」

セレア「デスメタル!? 嘘じゃろ!? 冗談じゃろ!? どこからその声出してるのじゃ!? あと、その振り付けはなんじゃ!? 普通の服装だから余計にシュールすぎるぞ!」

   困惑するセレア。一方タニカワ教授、スッキリした顔でセレアにマイクを渡す。

タニカワ「ふー、84点か。やはりセレアには及ばなかったか」

セレア「点数以外の何もかもで負けた気がするのじゃ......」

タニカワ「こんな風に多少音程がずれても全力で歌った方が気持ちいぞ」

セレア「ところでタニカワはカラオケに行ったりするのか」

タニカワ「ああ。一人がほとんどだけどね。宴会とかだと空気を読んで選曲をしなきゃいけないからめんどくさいんだ。まあ、結局歌うんだけどね」

セレア「デスメタを?」

タニカワ「ああ。なんでかはわからないけど、友達の中で一種のお決まりみたいになってる」

セレア「ん? あれ素で歌ってるのか?」

タニカワ「ああ。素だけど、それがどうかしたのかい? 激しい曲は普通に歌えばああならないか?」

セレア「いや、それはない。ところで......」

タニカワ「質問でもあるのかい?」

セレア「どうしたら、ああいう風に歌えるんじゃ?」

タニカワ「そうだな......あ、そういえばセレア」

セレア「ああ」

タニカワ「戦闘服が液体金属でできてるだろう。あれを応用して衣装を変えたりとかできないかな? あと、衣装にエネルギー式の照明をつけたり」

セレア「ああ。できないこともないじゃろうな。じゃが、少々派手すぎじゃないのかのぉ」

タニカワ「テスト終わりの打ち上げなんだろう? ちょっとくらいはっちゃけてもいいんじゃないかな。それに、アンドロイドとしての長所を最大限生かすいい機会だと思う。どうせならアイドルの振り付けなんかも参考にして本格的に......」

セレア「タニカワ?」

タニカワ「......あれだ、アルファ技師に依頼して照明ユニットやお洒落ユニットもそのうちつくってもらおう。デザインは宇宙人でアンドロイドでドレスで近未来的な感じで......きっと似合うはずだ。あと、どうせなら......」

セレア「ターニーカーワー!」

タニカワ「......曲も作曲してもらうか? 作詞は私がして......そうだ、たしかこのカラオケマシンを提供している系列にそういうサービスがあったような......」

セレア「タァー! 二ィー! カァー! ワァー!」

タニカワ「はっ! どうしたんだセレア」

セレア「ずいぶんと楽しそうじゃのぉ~。そういう趣味だったのか......」

タニカワ「まて、なにか誤解してないか」

セレア「ふふふ......そうかぁ、わらわの妄想するのがそんなに楽しいかぁ~」

タニカワ「......」


   目をそらすタニカワ教授にセレア、ぐっと顔を寄せる。


セレア「あと、まだ一週間あるぞ」

タニカワ「今日はまず歌を完璧にしよう。振り付けがあるものに関しては私がビデオを借りてくる。今週でテストが終わるから、セレアはちゃんと勉強しててくれ。私はその間にダンスのビデオを探したり、技術部に駆け寄ったり、もろもろの器具の使い方を習得するのに当てる。卒業生にデザイナーがいるから衣装のデザインをお願いしよう。」

セレア「わかった。わらわも歌が上手に歌えるように、勉強の傍らカセットテープで復習してくのじゃ」


ナレーション(N)『後にセレアのクラスメートは打ち上げ会のことを語り継ぐことになる。完璧な音程と、電波な歌詞、キレッキレの振り付け、どこからともなく出現したまばゆい照明、目まぐるしく変化する衣装。まるでアイドルのライブを見ているような気分であったと』

夢見る機械のオープニングイメージを作ってみた

thefool199485.hatenadiary.com

 

 映画とかでよくある冒頭の「観客を引き込むために本編とはあまり関係ないけど派手な事件」を書いてみました。

 

ーー数ヵ月前


 壁に大量のモニターが設置されている部屋の中、無線と怒号が飛び交っていた。


 「第二楝壊滅!」

 <目標を発見、第三楝に向けて進行中。至急現地にバックアップを>

 <グレネード! グレネード! ぬぁっ>


 コンピュータを操作している人も全員額に汗が滲んでいた。指揮官は顔をひきつらせながらキビキビと部下に命令を出している。手に持つワインはとっくに空である。


 <こちらマクラウド!現場に向かった人間10名、妖怪7名、精霊13名、竜人2名、全滅!>

 <誰か助けてくれぇ!>

 「増援は遅れねぇ! 野郎共、持ちこたえろ!」


 無線に銃撃音が混じる。


 「司令官、このままでは本部が落ちるのも時間の問題です!」

 「連合軍から逃れたギーガンとアルベルトがあと30分ほどで到着!」

 「ギャングやマフィアに応援を要請しているが返答ない! あんの役立たずが!」

 頭を抱えながら司令官が口を開いた。


 「敵は一人だけ、それも少女だろうがっ!」


 司令官の怒鳴り声にモニターを見ていた人物が反撃する。


 「彼女には数万の子供の魂が搭載されているんですよ!? 勝てるわけが......」

 「それがどうした! 何人の魂を持とうと一人は一人だ! 弱点もわかってんだろ!」

 <グフッ......司令逃げてください! 敵が! あの女が来ます!>


 司令官の目に閃光が走った。あまりの轟音に鼓膜が破壊され音が消え失せた。仲間の叫び声が一瞬聞こえた気がした。
 かろうじて見えたのは、ウェディングドレスを身にまとった空色の髪を持つ少女だった。左目に傷が刻まれている。


 「クソッ! この化け物が!」


 司令官はなんとか立ち上がり銃を構えた。
 彼女の肉体に銃弾が飲み込まれていく。だが、何歩か後ずさっただけで効果はなかった。
 花嫁の両腕が銀色の液体と化し、意思を持つかのようにうごめき変形していく。そしてガトリング砲を彷彿とさせる姿へと変化した。


 「まってくれ、お前を兵器として産み出したのは侘びるから情けを......」

都市国家カルマポリス 交流用設定

都市国家カルマポリス 交流上の注意
 国名だけ借りるときは許可なしでもOKです。
 『国だけ』を借りる場合は、私の許可さえとれば勝手に小説やssなどに出してもOKです。旅行しに来たりしても可。許可は『公開前』にしてください。


都市国家カルマポリス
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 概要

 高層建築物が立ち並ぶ巨大都市群からなる都市国家。妖怪と少しのアルファで構成されている。

 都市は薄く緑がかった霧におおわれている。意識しなければ気にならない程度。この霧に含まれる呪詛エネルギーが電気とガスの代わりとなっている。そのため霧が届く範囲にひしめく高層ビルが乱立している。道路は整備されており徒歩や自転車、馬車や、呪詛式の車が主な交通手段。

 子供が出歩ける程度には治安がいい。
 また、種族間の軋轢や差別は改善した。

 基本的な技術レベルは1980年代を参照。また家電は呪詛で動くものが大半で他国に持ち出しても動かないものが多い。近年電化製品も発達してきている。

・カラーテレビが復旧
ファミコン並みのテレビゲームがある
・ラジオが現役
・携帯電話は肩掛け式で使っている人はまずいない

......など



 町にある建物
 ほとんどが高層建築のワンフロアや雑居ビルに埋め込まれている。もはや、ビルの中がひとつの町になっているかのようなすさまじい施設も存在する。

・時計塔
 カルマポリスを象徴する巨大時計塔。映画でよく破壊される。

・カフェ
 喫茶店。コーヒーなどを輸入している。とりあえず、大抵のメニューは揃っている。一般的な食べ物と呪詛添加物に別れる。

・レストラン
 家族向けと高級嗜好に別れる。

・フードコート
 異国の民から驚愕される文化。

・雑貨店
 様々なものが手にはいる雑貨店。ファッションショップから名産品やら、文房具やら様々な店が中にある。

・家電量販店
 電化製品が売っているお店。呪詛エネルギーメインの町なので、大半はウロボロスからの輸入品。

・ブランドショップ
 いかにも高級そうなブランド品が並ぶお店。庶民は近づくことすら恐れると言う。

・ファッションショップ
 庶民向けのファッションショップ。近代的な洋服の他に、各国から輸入した民族衣装も取り扱っているところがある。店の印象もさまざまで、とりあえず無難な服を売っているところから、和国専門店など先鋭的な店もある。

・同人店
 ナマモノが最近の流行り。

・洋菓子店
 高級菓子店ステファニー・モルガンの本店がある。他にも一般的なケーキ屋、クレープ屋、シュークリーム屋、輸入和菓子店など様々。
 ルビネルがよく利用している。

・文房具店
 鉛筆や消ゴム、ボールペンなど様々な文房具が売っている。最近100円のボールペンが売り出されてカルマポリスを震撼させた。

・漫画喫茶
 旅館のように払うことで個室を借りられる。漫画がたくさんおいてあったり、ドリンクバーやシャワールーム、マッサージチェア......など店によって様々な特典も。

・本屋
 おじさんが一人で経営しているような古典的なものから、百貨店の一角にあるような近代的なものまで様々。時おり建物ののイベントスペースで古本市が開かれることも。

・図書館
 借りた本はちゃんと返そう。呪詛がかかっているため、延滞していると恐ろしいことになる。

・デパ地下
 地下開発も優れており、迷路のように張り巡らされた地下通路に店が規則正しく並んでいる。競争が激しく店の入れ替わる頻度が高い。

・病院
 近代的な病院。しっかり整備されているので疫病などが流行ることはない。

・ホテル
 留学生御用達のホテル。たくさんの人が留まれるので団体で入国しても留まるところに困らない。

・オペラ劇場
 怪人が住んでいると噂されるオペラ劇場。見るものを感動させる大スターたちが演じる劇は圧巻の一言。

・サウナ、スパ、マッサージ店など
 健康に気を使うカルマポリス民が使うお店。普通に利用しても十分気持ちいいのだが、妖怪が利用すると格別。

・風呂
 呪詛を調合することでよりリラックスできるように改良されている。様々な色や効能が楽しめる他、卓球台や呪詛ドリンク販売所がセットになっている。

・カメラ屋
 フィルムカメラが売られている。動画再生できるような製品はまだ売られていない。現像に時間がかかるので早めの来店をおすすめします。

・港
 輸出入をやりとりする港。周囲にはちょっとした町がある。首都圏に続くぶっとい道路が畑のど真ん中を突っ切っている。

・畑や農場、牧場
 カルマポリスの西に位置する、霧のエネルギーが届かない土地を活用している。名産品はマイクロスウィート。

・森

 カルマポリス東に位置する広大な未開発地域。森林地帯となっており、呪詛の影響を受けた異形の生物がはびこっているので入るときはそれなりに覚悟すること。主にケルベロスワイバーン、ドラゴンなど。リスキーすぎたのと森の加護が強かったために開発を避けた経緯がある。捕獲や密漁はもちろん禁止。
 国境を超えるとエルドラン領にはいるため身分証が必要になる。
(都市の外縁は霧からのエネルギーを得られないためエネルギーを極力使わないような施設がある。さらに外側は農場や森といった未開発地域にはいる)


・工場
 一口に工場といっても様々なものがある。自動車、雑貨、生活用品、お菓子、家具......など。人ではいくらあってもいいので、積極的に諸外国の人を雇っている。特に妖怪は大歓迎。

・発呪所
 霧のエネルギーを作るところ。妖怪が協力して呪詛を絞りだし、それを加工して霧として放出する。妖怪の人数が多ければ多いほど発呪量が増えるため、バイトを常に募集している。


娯楽

・遊園地
 カルマポリス最大の娯楽施設。垂直式ジェットコースターをはじめとする数々のアトラクションは来る人を虜にする。蝶型アンドロイドのメリーゴーランドや、コーヒーカップなどがあり一日では遊びきれない。休日は人でごったがえす。郊外にたっており、首都圏からわざわざ呪詛を引っ張ってくることで緑の霧をなくし、呪詛で高層建築を隠し、現実に引き戻すような要素を極力排除した夢の国。

・運動場、スタジアム
 球技等がなされる運動場。呪詛を用いなくても用をなすことから、都市圏の外縁に建てられることが多い。

・キャンプ場
 町の外縁にある施設。カルマポリスの人々が人工物に疲れたとき、息抜きに利用する。

・カラオケ
 番号を入力すると曲が流れてくるタイプのカラオケボックス。最近安価になってきたため学生の溜まり場と化してきている。

・ボーリング、ビリヤード、ダーツなど
 正式なルールものの他に店舗ごとに独自のシステムを採用していることが多い。呪詛を使った変化球を許可するものや、障害物ボーリングなどよくわけのわからないものも。
 娯楽施設に固まっていることが多く、お子さまにも優しい。

・ゴルフ場
 紳士のスポーツ。カルマポリス郊外を開拓して作られている。

・映画館
 家族と友達と恋人と......。

・コロシアム
 庶民的な娯楽にするために、格闘技としての戦いを中心に展開している。

・カジノ
 国営のものと非合法のものに別れる。国営のカジノは比較的安全で娯楽施設となっている。依存を極力防ぐために未成年は立ち入り禁止。
 非合法のカジノは例の老人の部下が経営していることが多いので注意。

・夜の店
 バミ性のアルファを堪能したいのなら是非。